南門の跡
2017/10/26 文化財
所在地:土浦市大手町(大町交差点)
文化財:市指定文化財 史跡 昭和46(1971)7月13日 指定
東光寺南門土塁跡のそば、県道24号線(土浦境線)の大町交差点に土浦城南門跡がある。
享保12(1727)年に大町が築かれるまではこの地が土浦城の南端で、正面の太い道路となっているところには川が流れていた。
土浦城と水戸街道の整備に伴い、慶長18(1613)年に川には簀子(すのこ)橋が架けられ、正面に南門、脇に番所が置かれると共に、川の向こう側には「枡形」と呼ばれる城の防御設備が整備された。
なお、貞享2(1685)年に大規模に改修され、形態的には角馬出となった。明治6(1873)年に撤去された。
枡形や馬出といった城の主要な防御設備は城下から城内へ入るところに設けるのが一般的であり、土浦城のように水戸街道という主要街道に大規模な防御施設を設置している例は全国でも大変珍しいものである。
今でも南門からは鉤の手にまがった地形をしており、いわゆる枡形である。城下への侵入を妨げる知恵の名残である。
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